昭和会計史としての「企業会計原則」

日本の会計制度近代化の立役者『企業会計原則』をはじめ財務会計について考察します。

2023-02-01から1ヶ月間の記事一覧

会計学名著紹介⑤:アメリカ会計学会(AAA)『会計理論及び理論承認』1977年

「会計学名著紹介」シリーズ、今回取り上げるのは、アメリカ会計学会(AAA)『会計理論及び理論承認』1977年です。 AAAの『基礎的会計理論』(ASOBAT)(AAA 1966 、飯野訳1969、会計学名著紹介①で取り上げています)公表の約10年後、「10年前に提出された基礎的会…

会計学名著紹介④:「企業会計原則」1949年 

「会計学名著紹介」シリーズ、今回のテーマは、正確には、名著ではなく、「企業会計原則」です。「企業会計原則」は、日本の企業会計の近代化に貢献しただけでなく、会計教育にも多大な影響を与えてきました。以前の財務会計の教科書は、その多くを「企業会…

会計学名著紹介③:ペイトン=リトルトン『会社会計基準序説』1940年

「会計学名著紹介」シリーズ、今回のテーマは、ペイトン=リトルトン『会社会計基準序説』1940年です。アメリカ会計学会(AAA)の『会計理論および理論承認』(AAA 1977,染谷訳1980、会計学名著紹介⑤で取り上げています)は,「アメリカ会計文献のなかでおそら…

会計学名著紹介②:シュマーレンバッハ『十二版・動的貸借対照表論』1956年

「会計学名著紹介」シリーズ、今回のテーマは、シュマーレンバッハ『十二版・動的貸借対照表論』です。かつて,発生主義会計については,ドイツでは,財産法による静態論との比較で,損益法による動態論として説明されていました。こうしたドイツ的説明は現…

会計学名著紹介①:アメリカ会計学会(AAA)『基礎的会計理論』(“ASOBAT”)1966年

はじめに 1960年代までの米独の会計理論は,制度に関するテーマ中心に展開されていました。したがって,会計理論の学習は財務会計制度の理解を深めてくれるものでした。そして,60年代までの米独の会計理論は,70年代に大学で,会計研究会に所属して財務会計…

1970年代によく読まれた簿記・会計の教科書

1970年代によく読まれた簿記・会計の教科書は、以下の通りです。新井清光『財務会計論[増補版]』中央経済社。 飯野利夫『財務会計論』同文館出版。 井上達雄『新財務会計論』中央経済社。 植野郁太『財務会計論』国元書房。 武田隆二『最新財務諸表論』中…