ドイツ会計
(1)原価実現アプローチによる「原価モデル」の説明 今日の会計は「原価モデル」と「公正価値モデル」とから成るハイブリッド会計です。その内、以下では「原価モデル」の説明をしていきましょう。 まず、発生主義会計について「取得原価主義」と「実現原則」…
私が学生の頃(45年前)の会計学は、今と異なる点が3つあります。まず、当時の商法(会社法が独立する前の商法)には、計算規定、つまり会計に関する規定が含まれていました。日本の商法のモデルとなったドイツ商法は今でも計算規定を含んでいます。当時の…
「会計学名著紹介」シリーズ、今回のテーマは、シュマーレンバッハ『十二版・動的貸借対照表論』です。かつて,発生主義会計については,ドイツでは,財産法による静態論との比較で,損益法による動態論として説明されていました。こうしたドイツ的説明は現…
今回は、2009年会計法現代化法(BilMoG)と2015年会計指令転換法における計算規定を概観しましょう。 1 2009年会計法現代化法(BilMoG) BilMoGの政府草案の理由書によれば、2009年5月29日に発効したBilMoGによって「(国際財務報告基準(IFRSs)との関係において……
今回は、1998年資本調達容易化法から2004年会計改革法における計算規定を概観しましょう。 1 1998年資本調達容易化法(KapAEG) 1993年9月に,ドイツを代表する企業ダイムラーベンツの株式が、アメリカ預託証券によって店頭取引として初めてニューヨーク証券…
今回は、ドイツ会計制度①として、1861年の普通ドイツ商法典、1937年株式法、1965年株式法および1985年会計指令法における計算規定を概観してみましょう。 1 1861年普通ドイツ商法典(Allgemeines Deutsches Handelsgesetzbuch von 1861:ADHGB) 1861年普通ド…